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アズレーS 性能分析

試験設定

  1. 吸着pH依存性
    • 試験溶液:As(Ⅴ)、Se(Ⅳ)、Cr(Ⅵ)のおよそ1mmol/L溶液(As(Ⅴ)=74.92 mg/L、Se=78.96 mg/L (Ⅳ)、Cr(Ⅵ)=52.00mg/L)
    • pH:pHを2~11で段階的に調整
    • ブランク:シュベルトマナイトを入れない試験区
    • 固液比:1 g/L(シュベルトマナイト 30 mgに対し、30 mlの各試験溶液)
    • 支持電解質:0.01M NaNO3
    • 反応時間:24時間
    • 分析:As(Ⅴ)、Se(Ⅳ)…ICP-MS、Cr(Ⅵ) …分光光度計
  2. 吸着等温線
    • ・試験溶液:As(Ⅴ)、Se(Ⅳ)、Cr(Ⅵ)、P、Siの0.1~1.2mmol/L溶液
    • pH:4(HNO3とNaOHにより調整)
    • ブランク、固液比、指示電解質、反応時間はpHエッジと同様
    • 分析:As(Ⅴ)、Se(Ⅳ) …ICP-MS、Cr(Ⅵ)、P、Si…分光光度計

結果

吸着pH依存性
吸着pH依存症

吸着等温線
吸着等温線

アズレ‐Sの資材粒径分布

粒径存在率(%)
(μm)   (μm)   Lead-G Fluorine-H Asre-S
103.558 未満 10.246 以上 14.90 18.62 0.43
10.248 未満 5.067 以上 20.34 25.92 18.30
5.067 未満 1.014 以上 50.96 47.50 64.44
1.014 未満 0.501 以上 10.38 6.36 6.53
0.501 未満 0.1 以上 3.42 1.60 8.45
0.1 未満 0.03 以上 0.00 0.00 1.86
100 100 100

粒度分布測定結果
粒度分布測定結果

アズレ‐Sに吸着されたヒ素の長期安定性について

アズレ‐Sは常温湿潤条件下では数ヶ月でゲータイト[FeO(OH)]へ相変化することが知られています。しかし、金沢大学佐藤助教授らにより、アズレ‐Sがヒ素を吸着することで安定化し相変化が遅延されることが明らかとなっています。図1は反応を加速した試験の結果です。ヒ素を含まないものは、14日後に明らかにゲータイト化しており、ヒ素を含むほど変質が遅延されることが判ります。

さらに長期的には、ヒ素を吸着したアズレ‐Sはスコロダイト[FeAsO4・2H2O]へと相変化し、ヒ素を安定に保持します。これは、ヒ素を吸着したアズレ‐Sの堆積物中においてスコロダイトが見られることからも示されます(図2B)。

また、アズレ‐Sは鉄原子8個に対しヒ素1個を吸着しますので、アズレ‐Sがスコロダイトへと相変化する過程では、鉄1個に対しヒ素1個の割合でスコロダイトが形成され、残りの鉄7個はゲータイトへと変化いたします。これは実験的にも、ヒ素を吸着したアズレ‐Sを含む鉱山廃水処理澱物(ヒ素1.2%含有)を懸濁液として湿潤条件下で熟成した試験よりスコロダイトが得られ、確認されています。

アズレ‐Sのヒ素吸着特性とその長期的安定性については、天然事象の観察と実験的再現により実証し、確認されています。こうした、汚染物質処理後の長期的挙動まで鑑み、確証を得ている素材は他に類を見ないといえます。

図1.ヒ素を吸着したアズレ‐Sを湿潤条件下で加温して加速度的観察(福士、佐藤2003)
ヒ素を吸着したアズレ‐Sを湿潤条件下で加温して加速度的観察(福士、佐藤2003)
図2 アズレ-SのX線回析図 図2 アズレ-SのX線回析図

S; アズレー-S
Sg : スコロタイト
Ga : ゲータイト
Gy : 石
Q : 石英
C : クロライト

図2 アズレ-SのX線回析図